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秋田の田舎少年だった蒼山氏がいかにしてバンド熱をこじらせ、そこからどう道を間違えて『天使の3P!』を書くに至ったのか、という話(中編)

公開日: : 最終更新日:2015/01/22 DTM/DAW, 天使の3P!, 雑記

・前編(1回目)はこちら

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年が明け、中三の冬。そして高一となる新たな一年は、のっけから波瀾万丈を予感させる幕開けとなりました。

 

L’Arc-en-Cielの活動停止。

 

もちろん衝撃でしたが、不思議と僕たちに心的ダメージはなかったように記憶しています。

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むしろ、ずっと応援し続けてラルクの復活に合わせてこっちもライブデビューする!

そんな風に、結束力と忠義心を高めていたような。

 

むしろ。今後に影響を及ぼしたという意味では、3月。

メンバーのうち、一人だけが違う高校に行くことになった事実の方がずっと大きかったです。

 

全員で同じ高校合格を目指していたのですが、当時一番『ヤバい』と言われていたのがなにを隠そうこの僕でした(笑)

 

だから、第一志望に受かったときは奇跡を通り越して『七不思議』扱いされていた記憶すらあります。

でも番狂わせは良い方ばかりには運ばなくて。

結局僕たちは下馬評とは違う3人と1人に分かれ、高校生になりました。

 

入学後、自分含めた3人は高校の軽音部に入ります。

ライブをやるならそれが一番手っ取り早いと思いましたし、色々勉強もできると感じたから。

実際、部活内でできた新たな知り合いは音楽の間口を広げてくれたし、数曲ながらライブも経験しました。

 

もちろん、本チャンのバンドはあくまで元の4人、という気持ちがあったのでラルクの曲はあえて選びませんでしたけど。

 

ただそれでも、やはり。

今思うとあの時僕たちは、違う高校に行った1人に疎外感を与えてしまっていたはずです。

 

ちょっとずつ。この時から既に歯車は狂い始めていたのでしょう。

 

ラルク自身は、年末に華麗なる復活を遂げてくれました。

文字通りの『reincarnation』となった東京ドーム公演はwowowで生中継され、TVにかぶりついて観覧したことを今でも鮮明に思い出します。

 

録画機器がVHSしかない時代ですから、「これテープ残量足りるかなぁ……足りてくれ……」と非常にハラハラしていたことも妙にはっきりと覚えてたりw

 

その際初めて耳にした『Shout at the devil』、『Winter fall』、『Dive to blue』などの新曲。

そして最初と最後、2回演奏された『虹』。

 

圧倒的なパフォーマンスを前に、このバンドはさらにすごくなる……! という確信で心震わせながら、新年を迎えます。

 

高校の軽音部で活動しつつ、楽器の個人練習、バンドリハの方もそれなりにがんばっていたので、ラルクのコピーバンドとしても4人はだいぶ形になってきます。

途中、キーボードのメンバーから「やっぱ俺ドラムの掛け持ちとかムリ」と伝えられるアクシデントはありましたが(アクシデントっていうか当たり前ですねw)、もともと素人集団ですしそれなら新しいドラマーを迎えようと、僕の友人(楽器経験なし)に声をかけ、人数を五人に増やしつつ、地道な特訓を重ねる日々。

 

そうして高2となった春。僕たちはようやくラルクのコピーバンドとしてライブを実現することができました。

褒められた腕前ではなかったし、お客さんなんて少しも入りませんでしたが、間違いなくこの時必死に活動して身に着けたギターが、僕にとってはじめて『ちゃんと努力して手に入れた』スキルだと思います。

まさにかけがえのない宝物だなぁ、と最近せつに思います。

 

コピーバンドとしてのライブは、5回ほどやったでしょうか?

曲はblurry eyes,the Fourth avenue cafe,winter fall,虹…といった有名曲。

cureless,ガラス玉,賽は投げられた…みたいなちょいマニアックなところ。

ただ個人的にコピーしただけというものを合わせるとけっこうな曲数をレパートリーに加えましたねー。

 

そして日に日にkenちゃんのギタープレーと曲が大好きになっていったのでした。

今でもかなり影響色濃い……どころか、ギターソロはまんまのkenちゃん手くせフレーズを入れまくってますねw

あれ、もちろんわざとですよ。kenちゃんじゃん!っていうツッコミ待ちだったんですけど、不本意ながらツッコんでもらえなかったので自白してしまいました(笑)

 

そんな感じで、個人的には本当に実りある時期だったんですけど。

バンドの方は、日に日に関係がギクシャクしてきます。

 

他の高校に行ったメンバーから不平が多くなったり、キーボードのメンバーが小室哲哉さんにより強く傾倒し始めて、5人編成のバンドという形から興味を失っていったり……。他にも気持ちが行き違う要素が増え、だんだんと顔を合わせることに息苦しさを感じるようになってきました。

 

結局、最初に耐えられなくなったのは僕でした。

夏休みが明けてすぐくらいだったでしょうか、皆にバンドを脱退したい旨を伝えました。

 

やー、この辺言い訳すると自己正当化になりすぎちゃう予感なのであまり語りませんが、ちょっとポジション的に板挟みだったんですよ……。

メンバー間の不平不満の受付窓口的な……w

 

ちょっと、楽しくないな。このままだと、音楽以外のことで音楽嫌いになっちゃうな……と怖くなって。

みんなにごめんなさい……と。

 

蒼山、バンドやめるってよ、です。はい。

 

残ったメンバーはパートや人員を入れ替えつつ活動を続けましたが、ラルクのコピーバンドとしてではなく別の楽曲をプレーし始めました。

 

これは、うん。嬉しかった、正直(笑)。

ラルクのコピーバンドとしては、ちゃんと最後まで残れたという事実に、救われました。

身勝手な話ですけどねー。

 

さてさて、バンドをやめた僕の方は僕の方で、新たなラルクバンドを組もうという気にはどうしてもなれず。

最後は息苦しくなってしまったけど、それでもみんなと築いた歴史は大事にしたかったので。

 

とはいえ他にコピーバンドとしてやりたいことも特になかったので、この頃俄然『オリジナル曲作ってみようかな……?』という気持ちが強くなります。

 

もともと憧れはあったし、ラルクバンドでも行く行くは……なんて話、みんなでしてましたけど。

結局達成できていなかったオリジナル作り。

 

良い機会だから、踏み出してみよう。そう思って、先輩に中古のMTRを譲ってもらったり、いろいろ機材を揃え、バンド活動はいったんお休みして宅録の方に力を入れました。

 

とはいえ全くバンドで演奏しなかったわけではなくて、軽音部内でたまに単発のコピーバンドを頼まれたりとかして、ちょこちょこ動いてはいましたけど。

ベース弾くようになったのもこの軽音部のおかげでしたね~。専業ベーシストがほとんどいなかったので、ギタリストたちで持ち回りにベース担当したりで、結果的に僕の場合ドラム含めひととおりのパートを経験させてもらいました。

人として軸がぶれたのはたぶんこの時ですw

 

どうあれ、ドラムも使うべき音くらいは知ってるので打ち込める。ベースも真似事なら。ギターはまがりなりにも本職のつもり。歌も……声くらいはでるし……。

という感じで、全パート自作自演の一人多重録音に日々を費やし始めたのです。

 

だからもう、今やってることって完全に高校生活の焼き直しという感覚なんですよね、自分としてはw

そういうのめり込み方だけはずっと変わってないなーとつくづく思います。。。

 

こうして蒼山氏が引きこもりとしての才覚を露わにし始めた折、とあるニュースが耳に入ってきました。

 

学園祭のテーマソング、募集開始――という。

 

採用されれば、自分の歌が要所要所で流れるし、閉幕式で野外ライブもできる。

 

表舞台に返り咲く、またとないチャンスです。当然奮い立ち、渾身のデモテープを作成します。

 

 

結果、落選でした。

 

 

採用されたのは、袂を分かったバンドメンバーたちが結成したユニット。

 

いや、今思うとなんで落ちたのか、はっきり敗因分析できるし、受かったら受かったでどうやってライブするのよ、という話ではあったんですけどね……(笑)

 

とにかく。

 

蒼山少年はその年の閉幕式を、ぽつんと遠巻きに、煌めくステージを見上げて過ごしました。

 

あの時、そんなに落ち込んでいた記憶はないんです。

あいつらが勝ったならしょうがないよなって、わりと達観していた気がします。

 

ただ、なんというか。あの時少し悟りすぎてしまったのが、今後の人生に大きく影響したのかもなあと、今振り返ってみると思います。

 

ああ。僕は、選ばれないタイプなのかもしれない……と。

 

その後、いろんな経験を積むことになりますが、『どうせ自分は、主役じゃない。求められているのは、自分じゃない』。

 

そういう思考で動くことが増えてしまったかも。

 

だからこの後、少なくとも音楽という道で自分が迷走してしまうのは必然だったのでしょうね。

 

輝けるという確信(たとえ根拠はなくとも)がないと、努力ってむずかしいですから。

 

このままラストまで一気に書いてしまいたかったのだけど、まだけっこう分量ありそうなのでここで一旦区切ります。

続きはまた後日に。

 

って、なんか暗いところで終わってしまいましたね(笑)。

 

でも、ご心配なく。

ネタバレしちゃいますと、この話の結末は、バンド活動に躓いたおっさんが『ロウきゅーぶ!』書いてまさかの人生一発逆転。

次はバンドものの『天使の3P!』書いて、今も楽しく音楽に触れ続けていられている――というところに行き着きますので、ね!

 

楽しかったこと、ちょっとだけ辛かったこと。ぜんぶ何一つ、無駄になんてなってませんから。

 

後編に続きます。

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